「クルクル回る」行動と発達の遅れ：専門家が教える、親御さんのための具体的な対応策
「クルクル回る」行動と発達の遅れ：専門家が教える、親御さんのための具体的な対応策
この記事では、お子さんの行動に関するお悩みを持つ親御さんに向けて、発達の可能性と、それに対する具体的な対応策を提示します。特に、お子さんが同じ場所をクルクル回る行動や、その他気になる行動が見られる場合に、どのように考え、どのように対応していくべきか、専門的な視点から解説します。発達支援の専門家として、親御さんが抱える不安を理解し、具体的なアドバイスを提供することで、お子さんの健やかな成長をサポートします。
まだ診断が付いたわけではありませんが、６歳の頃児童相談所でボーダーと言われました。
７歳男児です。
何のボーダーかは児相では診断が出来ないとのことで教えてくれませんでした。
最近なのですが、クルクル同じところを周る事が多くなりました。
なんだか変に見えるので「やめなさい」と言うとやめますが、また気付くとやっています。
これが出るのは、息子と二人で話したりしている時です。
小さい頃から目線が合わないだとか、光るものが好きだとか、そういう事はありません。
最近はお友達とよく遊びます。
保育園の頃はコミュニケーションがうまくなく、友人の名前を覚える事も無かったのですが
小学生になり、クラスの子の名前も全員覚える事が出来ました。
ボキャブラリーもぐんと増えました。
通信簿は、ＡＢＣ段階で算数と国語に２個ずつＣ。
音楽と図工に一個ずつＣ。
体育にはＡも付いていました。
生活面はすべてＢでした。
あと以前から内股で、変な歩き方をします。
時に頭を左右に揺らしながら歩いたりします。
爪先立ちとかではありません。
それは骨格？の問題かなと思っていたのですが・・。
発達障害など内股とかってあるのでしょうか？
あと以前のテストから半年以上経っているのですが、再テストは受けた方が良いでしょうか？
だいぶコミュニケーション力は付いたと思うのですが、最近クルクルが多いのと
授業中にいきなりその場に立ったり、ジャンプしたりそいうのがあったもので・・。
ちなみに療育などは受けていません。
児相の方からは受ける必要は無いのでは・・と言われています。
アドバイスをお願いします。
専門家からの回答
ご相談ありがとうございます。お子さんの行動について、ご心配なことと思います。まず、お子さんの現状を整理し、具体的なアドバイスをさせていただきます。
お子さんの状況を拝見すると、過去に「ボーダー」と言われたこと、そして最近見られる「クルクル回る」行動や、授業中の行動など、気になる点がいくつかありますね。しかし、同時に、コミュニケーション能力の向上や、学校での成績など、成長を感じられる部分も多くあります。このバランスを考慮しながら、今後の対応を考えていくことが重要です。
1. 現状の整理と発達の可能性
まず、現状を客観的に整理しましょう。6歳の時に児童相談所で「ボーダー」と言われたとのことですが、具体的な診断名が不明なため、現時点では「発達に何らかの特性がある可能性」という理解になります。この「ボーダー」という言葉は、発達障害の診断名ではなく、発達の特性がグレーゾーンにある状態を指すことが多いです。そのため、現時点での診断に固執するのではなく、お子さんの具体的な行動や特性に焦点を当てていくことが大切です。
「クルクル回る」行動については、いくつかの可能性があります。
- 感覚過敏： 特定の感覚刺激（例えば、視覚的な刺激や体の動き）に対する過敏さから、それを求めて回る行動が見られることがあります。
- 不安やストレス： 何らかの不安やストレスを感じた際に、それを落ち着かせるための行動として現れることがあります。
- 注意欠陥・多動性障害（ADHD）との関連： 集中力の維持が難しかったり、衝動的な行動が見られる場合、ADHDの可能性も考慮できます。
- 自閉スペクトラム症（ASD）との関連： 特定の行動パターンへのこだわりや、感覚的な過敏さが見られる場合、ASDの可能性も考慮できます。
また、授業中に立ち上がったり、ジャンプしたりする行動も、ADHDやASDに関連する可能性があります。しかし、これらの行動だけですぐに診断ができるわけではありません。お子さんの全体的な発達の様子を総合的に見ていく必要があります。
2. 具体的な対応策
お子さんの現状を踏まえ、具体的な対応策をいくつか提案します。
2-1. 専門家への相談と再評価
まず、専門家への相談を検討しましょう。具体的には、以下の専門家が考えられます。
- 小児科医： まずはかかりつけの小児科医に相談し、専門機関への紹介を依頼しましょう。
- 発達専門医： 発達障害に詳しい医師に相談し、詳細な検査や診断を受けることを検討しましょう。
- 臨床心理士： 心理検査やカウンセリングを通して、お子さんの心理状態や行動の背景を理解することができます。
- 療育機関： 発達支援の専門家がいる療育機関では、お子さんの特性に合わせた具体的な支援を受けることができます。
再テストについては、半年以上経過していること、そしてお子さんの行動に変化が見られることから、再評価を受けることをお勧めします。専門家による評価を受けることで、お子さんの現状をより正確に把握し、適切な支援に繋げることができます。
2-2. 家庭での対応
家庭での対応も重要です。以下の点を意識して、お子さんをサポートしましょう。
- 観察： お子さんの行動を注意深く観察し、どのような状況で「クルクル回る」行動が見られるのか、記録してみましょう。例えば、特定の場所、時間帯、または特定の状況（例えば、宿題をしている時、他人とコミュニケーションをとっている時など）で頻度が高くなるかどうかを記録します。
- 環境調整： お子さんが落ち着いて過ごせるような環境を整えましょう。例えば、静かな場所で宿題をする、刺激の少ないおもちゃを選ぶ、などです。
- コミュニケーション： お子さんとのコミュニケーションを大切にし、気持ちを理解しようと努めましょう。例えば、「どうしてクルクル回るの？」「何か困ったことはある？」など、優しく尋ねてみましょう。
- 肯定的な声かけ： お子さんの良いところを認め、積極的に褒めてあげましょう。自己肯定感を高めることは、不安を軽減し、行動を改善することに繋がります。
- 遊び： お子さんが好きな遊びを通して、コミュニケーション能力や社会性を育みましょう。
- 生活リズムの確立： 規則正しい生活リズムを整えることは、心身の安定に繋がります。睡眠時間、食事時間、遊び時間を規則正しくしましょう。
2-3. 学校との連携
学校との連携も重要です。担任の先生に、お子さんの現状や気になる行動について伝え、情報共有を行いましょう。学校での様子を把握し、家庭と連携して対応することで、より効果的な支援ができます。
- 情報共有： お子さんの特性や困りごとを先生に伝え、理解を求めましょう。
- 個別支援計画： 学校によっては、お子さん一人ひとりに合わせた個別支援計画（IEP）を作成することがあります。先生と協力して、お子さんに合った支援計画を立てましょう。
- 授業中の工夫： 授業中に落ち着いていられるように、席の位置を工夫したり、休憩時間を設けたりするなど、先生に相談してみましょう。
3. 発達障害と内股について
発達障害と内股の関係についてですが、直接的な関連性はありません。内股は、骨格や筋肉の問題、または歩き方の癖など、様々な原因で起こります。しかし、発達障害のあるお子さんの中には、体の使い方の不器用さから、内股になるケースもあります。内股が気になる場合は、整形外科医に相談し、専門的なアドバイスを受けることをお勧めします。
4. 療育について
児相の方から療育を受ける必要はないと言われたとのことですが、これはあくまで現時点での判断です。お子さんの状況は常に変化しますので、定期的に専門家と相談し、必要に応じて療育を検討しましょう。療育では、お子さんの特性に合わせた遊びや活動を通して、発達を促すことができます。
療育には様々な種類があります。
- 個別療育： 専門家がお子さん一人ひとりに合わせたプログラムを提供します。
- グループ療育： 他の子どもたちと一緒に活動することで、社会性やコミュニケーション能力を育みます。
- 保護者支援： 親御さん向けの相談や、子育てに関するアドバイスを提供します。
療育を受けることで、お子さんの困りごとを軽減し、自信を持って生活できるようになる可能性があります。
5. まとめと今後のステップ
お子さんの現状を考えると、まずは専門家への相談と再評価を行い、正確な情報を収集することが重要です。その上で、家庭での対応、学校との連携を密にし、お子さんの成長をサポートしていきましょう。
具体的には、以下のステップで進めていくことをお勧めします。
- かかりつけ医に相談： まずは小児科医に相談し、専門機関への紹介を依頼しましょう。
- 専門家による評価： 発達専門医や臨床心理士による評価を受け、お子さんの現状を把握しましょう。
- 家庭での対応： お子さんの行動を観察し、環境調整やコミュニケーションを工夫しましょう。
- 学校との連携： 担任の先生と情報共有し、個別支援計画について相談しましょう。
- 療育の検討： 専門家と相談し、必要に応じて療育を検討しましょう。
お子さんの成長は、私たち親にとって大きな喜びです。焦らず、お子さんのペースに合わせて、一つ一つ課題を乗り越えていきましょう。応援しています。
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