発達障害のお子さんの学校生活とキャリア形成：親御さんができること
発達障害のお子さんの学校生活とキャリア形成：親御さんができること
4月から支援級に入学した長男について。軽度知的ありの発達障害児です。先日、保護者面談がありました。今のところ行き渋りもなく、毎朝支援級の入口のところに１つ上の男の子が“おはよう”と迎えに来てくれ、私の母に参加してもらった授業参観でも落ち着いて参加できていた、と聞いていたのでスムーズに学校生活が送れていると思っていました。
しかし先生曰く、やはりなかなか座ってられない、(手先がかなり不器用なので)書く練習も気分を乗せて乗せてやっと○を１つ。ちょっとしたことですぐ泣いてしまう。交流級もなかなか難しそう。ふざけ倒すこともあり、教えることも教えられない。気分が荒れるとそこら中の物を触って乱す。
と、今年から赴任してきたとても優しい先生だけに、とても心苦しそうに“とにかく学校が嫌にならないように”“まず勉強は二の次で”と、気を遣ってくれている様子を報告してくれました。
しかし我が子は元々スムーズにいくタイプではなく、すぐ泣く、集団が苦手、というのは当然で、今こんなにスムーズに学校に行けてることだけで予想外なくらいです。
翌日に放課後デイサービスの面談があり、放デイは二ヶ所併用しているのですが、どちらも慣れてきてプリントも何枚もこなし、集団課題にも参加できるようになり、泣いたり立ち歩いたりもしなくなったようです。
放デイは学校で疲れて帰った後の癒しの場になればと、親も放デイの先生も希望しているところですので、現状を見れば学校がスムーズにいっていないことくらいは想定内なのですが、支援級の先生のあまりの心配、不安な様子にこちらも焦りを感じてしまいました。
振り返ってみれば、保育園時代も、療育ではすすんで準備して進んで集団課題にも参加していたのに、保育園では着いてからの準備もせず、皆との外遊びも一切参加せずでした。
一年生まで通えることになった言語のリハビリも、本人の練習するという意志がなく、このまま続けるか考えてみてくださいと言われ、続け様に“上達してほしいこと”に対するやる気が一切ないことに焦り怒りさえ感じてしまい、毎日疲れてストレスもたまってるであろう息子にガミガミと怒鳴ってしまいます。
個人差があることは重々承知ですが、同じように落ち着きのない、やる気のない発達障害児が“こうすると意欲が出た！”などと工夫すべきことはあるでしょうか。
また、座ってられない落ち着いて授業の受けられなかった子ももう少し成長すれば落ち着くようになるものでしょうか。普段は多動な面はほぼなく、むしろ親の側から一切離れない大人しいタイプですが、衝動性、注意欠陥の部分があり“ADHDだろうな”とは思っております。
入学式や卒園式等はずっと座っていられます。
4月以降、外にお出掛けしてもちょっとしたことで機嫌が悪くなり“帰りたい”のオンパレードで、新生活のストレスにこちらもやられてしまいそうで悪循環です。
長文失礼致しました。
上記のような状況で、発達障害のあるお子さんの学校生活をより良くするために、親としてどのような工夫ができるでしょうか？また、子供の成長とともに落ち着きが出てくる可能性はあるのでしょうか？
はじめに：発達障害のお子さんの学校生活における親御さんの役割
発達障害のお子さんの学校生活は、多くの親御さんにとって大きな関心事であり、同時に多くの悩みや不安を抱える原因でもあります。特に、学校での様子と放課後デイサービスでの様子が異なる場合や、本人の意欲が見られない場合には、親御さんの焦りや戸惑いは一層深まることでしょう。この記事では、発達障害のお子さんの学校生活をより良くするために、親御さんができる具体的な工夫と、子供の成長に伴う変化について、専門的な視点から解説していきます。
1. お子さんの特性を理解し、受け入れる
まず、最も重要なことは、お子さんの特性を深く理解し、それを受け入れることです。発達障害は、個性であり、決して治るものではありません。お子さんの得意なこと、苦手なこと、興味のあることなどを把握し、それらに合わせたサポートを提供することが重要です。
- 特性の把握： お子さんの診断結果だけでなく、日々の生活での行動や言動を注意深く観察し、どのような状況で困難を感じるのか、どのような時に意欲を示すのかを記録しましょう。
- 情報収集： 発達障害に関する情報を積極的に収集し、専門家のアドバイスを参考にしながら、お子さんに合った支援方法を見つけましょう。
- 自己肯定感を育む： 成功体験を積み重ね、自己肯定感を高めることが重要です。小さなことでも褒めてあげ、自信を持たせるようにしましょう。
2. 学校との連携を密にする
学校との連携は、お子さんの学校生活を円滑に進めるために不可欠です。担任の先生や特別支援の先生と定期的に面談を行い、学校での様子や困っていることについて情報交換をしましょう。
- 情報共有： 家庭での様子や、お子さんの特性、得意なことなどを学校に伝え、学校での対応に役立ててもらいましょう。
- 連携体制の構築： 学校、家庭、必要に応じて放課後デイサービスなどの関係機関と連携し、一貫した支援体制を構築しましょう。
- 具体的な支援の提案： 授業中の座席の位置、課題の難易度、休憩時間の取り方など、具体的な支援方法について先生と相談し、お子さんに合った方法を模索しましょう。
3. 家庭でのサポート：やる気を引き出す工夫
学校だけでなく、家庭でのサポートも重要です。お子さんのやる気を引き出し、学習意欲を高めるための工夫をしましょう。
- 興味のあることから始める： 好きなキャラクターやゲーム、乗り物など、お子さんの興味のあることを学習に取り入れ、楽しみながら学べるように工夫しましょう。
- 目標設定： 小さな目標を設定し、達成するごとに褒めてあげることで、モチベーションを高めましょう。
- 視覚支援： 視覚的な情報（スケジュール、タスク表など）を活用することで、見通しを立てやすくし、不安を軽減しましょう。
- 環境調整： 集中しやすい環境を整えましょう。静かな場所で学習したり、気が散るものを排除したりするなど、お子さんに合った環境を整えましょう。
4. 感情のコントロールを学ぶ
発達障害のお子さんは、感情のコントロールが苦手な場合があります。感情をコントロールする方法を教え、自己肯定感を高めることで、学校生活での困難を乗り越える力を育てましょう。
- 感情表現の練習： 自分の気持ちを言葉で表現する練習をしましょう。「悲しい」「嬉しい」「怒っている」など、感情の名前を教え、具体的に何が原因でそう感じたのかを一緒に考えましょう。
- リラックス法： 深呼吸や瞑想など、リラックスできる方法を教え、感情が高ぶった時に落ち着けるように練習しましょう。
- 問題解決能力の育成： トラブルが起きた場合に、自分で解決策を考えられるように、問題解決能力を育みましょう。
5. 成長と変化への期待
発達障害のお子さんは、成長とともに様々な変化を経験します。年齢を重ねるにつれて、落ち着きが出てきたり、学習能力が向上したりすることもあります。しかし、その変化には個人差があり、一概に「いつ頃落ち着く」とは言えません。
- 焦らない： 他の子と比較せず、お子さんのペースで成長を見守りましょう。
- 継続的なサポート： 成長に合わせて、必要なサポートも変化します。常に、お子さんに合ったサポートを提供し続けましょう。
- 専門家との連携： 定期的に専門家（医師、心理士、療育の専門家など）に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。
6. 親御さんのメンタルヘルスケア
発達障害のお子さんを育てることは、親御さんにとって大きな負担となることがあります。親御さんが心身ともに健康であることが、お子さんを支えるために不可欠です。
- 休息： 睡眠をしっかりととり、心身を休ませる時間を確保しましょう。
- 気分転換： 趣味や好きなことに時間を使い、ストレスを解消しましょう。
- 相談： 家族や友人、専門家などに悩みや不安を相談し、一人で抱え込まないようにしましょう。
- 情報交換： 同じような悩みを持つ親御さん同士で情報交換し、励まし合いましょう。
発達障害のお子さんの学校生活をより良くするためには、親御さんの理解とサポートが不可欠です。お子さんの特性を理解し、学校との連携を密にし、家庭でのサポートを充実させることで、お子さんの成長を力強く支えることができます。焦らず、お子さんのペースに合わせて、一緒に成長していきましょう。
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7. 具体的な工夫：チェックリスト
以下は、お子さんの学校生活をサポートするための具体的な工夫をまとめたチェックリストです。ご自身の状況に合わせて、実践できることから取り組んでみましょう。
- お子さんの特性理解：
- ☑ お子さんの診断結果を理解していますか？
- ☑ お子さんの得意なこと、苦手なことを把握していますか？
- ☑ お子さんの興味のあることを知っていますか？
- 学校との連携：
- ☑ 担任の先生や特別支援の先生と定期的に面談していますか？
- ☑ 学校にお子さんの特性や家庭での様子を伝えていますか？
- ☑ 学校との連携体制を構築していますか？
- ☑ 授業中の座席の位置や課題の難易度など、具体的な支援について相談していますか？
- 家庭でのサポート：
- ☑ 興味のあることを学習に取り入れていますか？
- ☑ 小さな目標を設定し、達成するごとに褒めていますか？
- ☑ 視覚支援（スケジュール、タスク表など）を活用していますか？
- ☑ 集中しやすい環境を整えていますか？
- 感情のコントロール：
- ☑ 自分の気持ちを言葉で表現する練習をさせていますか？
- ☑ リラックスできる方法を教えていますか？
- ☑ 問題解決能力を育んでいますか？
- 親御さんのメンタルヘルスケア：
- ☑ 睡眠をしっかりとっていますか？
- ☑ 趣味や好きなことに時間を使い、ストレスを解消していますか？
- ☑ 家族や友人、専門家などに悩みや不安を相談していますか？
- ☑ 同じような悩みを持つ親御さん同士で情報交換していますか？
8. 専門家への相談
発達障害に関する悩みや疑問は、一人で抱え込まずに専門家に相談することも重要です。専門家は、お子さんの状況に合わせた具体的なアドバイスやサポートを提供してくれます。以下は、相談できる専門家の例です。
- 医師： 発達障害の診断や治療、薬物療法などについて相談できます。
- 心理士： 心理検査やカウンセリングを通して、お子さんの心理的な課題や問題解決をサポートします。
- 療育の専門家： 発達支援や療育プログラムを提供し、お子さんの発達を促します。
- 特別支援コーディネーター： 学校と連携し、お子さんに必要な支援を調整します。
専門家への相談は、お子さんの成長をサポートするための有効な手段です。積極的に活用し、より良い学校生活を送れるようにサポートしていきましょう。
9. まとめ：未来への希望
発達障害のお子さんの学校生活は、困難も多いですが、適切なサポートと理解があれば、必ず成長し、可能性を広げることができます。親御さんは、お子さんの特性を理解し、学校との連携を密にし、家庭でのサポートを充実させることで、お子さんの成長を力強く支えることができます。焦らず、お子さんのペースに合わせて、一緒に未来を切り開いていきましょう。
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