運動会、どうする？軽度知的障害のある息子の運動会参加への悩みと、親としての心の葛藤
運動会、どうする？軽度知的障害のある息子の運動会参加への悩みと、親としての心の葛藤
この記事では、30歳の軽度知的障害を持つ自閉症の5歳男児のお母様が抱える、運動会への参加に関する悩みについて掘り下げていきます。運動が苦手で、初めてのことが苦手な息子さんのために、どのように運動会というイベントと向き合っていくか、その葛藤に寄り添いながら、具体的なアドバイスと心のケアについて考えていきます。
私は30歳の軽度知的障害をもつ自閉症男児5歳の母です、息子のこれから始まる運動会の練習について悩んでいます。息子は滑舌が悪く私ですら何と言っているのか分からない話し方をします、そして運動は苦手でバランス感覚もありません、ひらがなは読めません、自分の名前は言えませんが呼ばれたら返事はできます、言われている事は分かっています。人に言われたことをするのが嫌い、初めてのことは大の苦手、苦手意識が多い子です。唯一好きな事と言えば料理と食べる事です、体格もぽっちゃりな方です。
もうすぐ始まる運動会の練習なのですが本人に運動会は好き？と聞くと首を横に振り、練習は嫌い？と聞くと嫌そうな顔をして首を縦にふります。毎年練習には先生も苦戦していて、何とか参加させようとしてくれています、まずは周りから見学してみたり本人が入りたいと言うのを待ったりしています。
けれどお遊戯会にしろ保育参観日のゲームにしろやりたいという気持ちを4年間通っている保育園で一度も見せたことは無く、見学して見て笑ってはいますが、私も参加して楽しんで欲しくて楽しいょ！とかカッコいいょとかやってみたら！と背中を押してきたのですが本人が楽しく無くて嫌いなのに理解者が誰１人いない母にも分かってもらえないより、私はやりたくないならやらなくて良いよと言ってあげたくなってしまいました。しかし全く練習に参加しない訳にもいきませんし何が正解なのか分からないのですが、これから保育園の先生とも入場の打ち合わせなどがあり息子をどこまで参加させるか自分の意思を固めなければいけないので相談させて頂きました。ちなみに春に担任が変わり運動会の練習が始まりと苦手な事が多いのでこの時期は毎年ママ！ママ！と抱っこをせがむ事が多く不安定です。あと去年は何とか全競技参加する事は出来ました玉入れ、障害物競走、徒競走、パラバルーンをやりましま。
運動会への不安、そして親としての葛藤
運動会は、子供たちの成長を祝う大切なイベントです。しかし、発達に特性のあるお子さんにとっては、大きな不安を伴う場合もあります。今回の相談者様も、まさにその渦中にいらっしゃいます。息子さんの特性を理解し、その上で運動会に参加させるべきか、どのように関わっていくべきか、深く悩んでいらっしゃる様子が伝わってきます。
まず、相談者様の置かれている状況を整理してみましょう。息子さんは、運動が苦手で、初めてのことや人から言われることが苦手、滑舌も良くないという特性を持っています。運動会に対しては「嫌い」という気持ちを強く持っており、練習にも消極的です。一方で、相談者様は、息子さんに運動会を楽しんでほしいという気持ちと、無理強いしたくないという気持ちの間で葛藤しています。保育園の先生との連携も必要であり、どのように対応するのが最善なのか、答えが見つからない状況です。
子どもの特性を理解する
最初に、お子さんの特性を深く理解することが重要です。軽度知的障害と自閉症という診断から、以下の点を考慮する必要があります。
- 感覚過敏や感覚鈍麻: 特定の音、光、触感に対して過敏または鈍感である可能性があります。運動会の騒音や人混み、衣装の素材などが不快に感じられるかもしれません。
- コミュニケーションの困難さ: 言葉でのコミュニケーションが難しい場合、指示が理解しにくかったり、自分の気持ちをうまく伝えられなかったりすることがあります。
- こだわり: 特定の物事への強いこだわりがあり、予定の変更や新しいことに対して強い不安を感じることがあります。
- 運動能力の課題: バランス感覚や運動能力の発達に遅れが見られることがあります。
これらの特性を踏まえた上で、運動会への参加について考えていく必要があります。
運動会への参加を考える
運動会への参加は、お子さんにとって必ずしも良いことばかりではありません。無理に参加させることで、強いストレスを感じ、自己肯定感を損なう可能性もあります。しかし、運動会に参加することで、達成感を得たり、他の子どもたちとの交流を深めたりする機会にもなり得ます。
運動会への参加を検討する際には、以下の点を考慮しましょう。
- 本人の意向: 運動会が好きかどうか、練習に参加したいかどうかを、丁寧に確認しましょう。言葉での表現が難しい場合は、表情や行動をよく観察し、本人の気持ちを理解するように努めましょう。
- 参加の目的: 運動会に参加する目的を明確にしましょう。達成感を得るため、他の子どもたちとの交流を深めるため、など、目的によって、参加の仕方も変わってきます。
- 無理のない範囲で: 全ての競技に参加する必要はありません。見学から始める、得意な競技だけ参加する、など、本人の負担が少ない方法を選びましょう。
- 事前の準備: 運動会の内容や流れを事前に説明し、視覚的な資料（写真や動画）を使って、イメージを掴みやすくしましょう。
- 環境調整: 騒音や人混みを避けるために、場所を確保したり、休憩スペースを用意したりするなど、環境を整えましょう。
- 先生との連携: 担任の先生と密に連携し、お子さんの特性や状況を共有し、協力して対応策を考えましょう。
親としての心のケア
お子さんの特性を理解し、運動会への参加を検討する過程で、親御さんは様々な感情を抱くことでしょう。不安、焦り、罪悪感、そして、子どもの成長を願う気持ち。これらの感情に寄り添い、ご自身をケアすることも大切です。
- 自分の気持ちを大切にする: 完璧を求めず、できる範囲で最善を尽くしましょう。頑張りすぎず、時には休息を取りましょう。
- 周囲のサポートを求める: 家族、友人、専門家など、頼れる人に相談し、サポートを受けましょう。
- 情報収集: 発達障害に関する情報を積極的に集め、知識を深めましょう。
- 肯定的な言葉をかける: お子さんの良い面に目を向け、頑張りを認め、褒めてあげましょう。
- 専門家への相談: 臨床心理士や発達支援の専門家などに相談し、アドバイスやサポートを受けましょう。
具体的なアドバイス
相談者様が、息子さんの運動会への参加について、具体的にどのように対応すれば良いのか、いくつかの提案をさせていただきます。
- 本人の意思を確認する: まずは、息子さんの気持ちを尊重することが大切です。運動会に参加したいかどうか、練習に参加したいかどうかを、優しく尋ねましょう。言葉での表現が難しい場合は、絵カードや写真を使って、質問することも有効です。
- 見学から始める: 運動会への参加に抵抗がある場合は、まずは見学から始めましょう。周りの様子を観察し、雰囲気に慣れることから始めます。
- 得意な競技に参加する: 全ての競技に参加する必要はありません。息子さんの得意なこと、興味のあることに焦点を当て、参加できる競技を選びましょう。例えば、玉入れや障害物競走など、比較的取り組みやすい競技から始めるのも良いでしょう。
- 練習への参加を促す: 練習に参加する際には、無理強いせず、少しずつ慣れていくように促しましょう。好きな音楽を流したり、ご褒美を用意したりするなど、モチベーションを高める工夫も有効です。
- 先生との連携を密にする: 担任の先生と密に連携し、息子さんの特性や状況を共有し、協力して対応策を考えましょう。運動会当日、息子さんが不安になった場合に、どのようにサポートするか、事前に打ち合わせをしておくと良いでしょう。
- 事前の準備を徹底する: 運動会の内容や流れを事前に説明し、視覚的な資料（写真や動画）を使って、イメージを掴みやすくしましょう。当日の持ち物や、休憩場所なども、事前に確認しておきましょう。
- 無理強いしない: 運動会への参加を無理強いすることは避けましょう。息子さんが嫌がっている場合は、参加を見送ることも選択肢の一つです。無理に参加させることで、運動会が嫌いになり、自己肯定感を損なう可能性があります。
- 成功体験を積み重ねる: 運動会に参加できた場合は、その頑張りを認め、褒めてあげましょう。小さな成功体験を積み重ねることで、自己肯定感を高め、自信を育むことができます。
- 親御さんの心のケアを忘れずに: 運動会への対応に悩み、不安を感じることは当然です。一人で抱え込まず、周囲の人に相談したり、専門家のサポートを受けたりしましょう。
運動会以外の選択肢
運動会への参加が難しい場合、他の選択肢も検討してみましょう。例えば、
- 自宅での運動遊び: 息子さんの好きな料理と食べることに繋がるような、体を動かす遊びを取り入れてみましょう。一緒に料理を作る、公園でボール遊びをするなど、楽しみながら運動能力を高めることができます。
- 地域のイベント: 地域のイベントに参加し、他の子どもたちとの交流を深める機会を作りましょう。
- 療育: 発達支援センターや児童発達支援事業所などの療育施設に通い、専門家によるサポートを受けることも有効です。
これらの選択肢を組み合わせることで、息子さんの成長を様々な角度からサポートすることができます。
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保育園の先生との連携
保育園の先生との連携は、息子さんの運動会への参加を考える上で非常に重要です。先生は、日頃から息子さんの様子を観察し、彼の特性を理解しています。先生との連携を通じて、以下の点を実現しましょう。
- 情報共有: 息子さんの特性、運動会への意向、練習への取り組み状況などを、先生と共有しましょう。
- 協力体制の構築: 息子さんが運動会で安心して参加できるよう、先生と協力して対応策を考えましょう。例えば、競技中のサポート体制、休憩場所の確保、事前の練習への参加方法などについて、話し合いましょう。
- 情報交換: 運動会後も、先生と情報交換を行い、息子さんの様子を共有しましょう。良かった点、課題点などを振り返り、今後の対応に活かしましょう。
- 定期的な面談: 定期的に先生との面談を行い、息子さんの成長や課題について話し合いましょう。
先生との良好な関係を築くことで、息子さんの運動会への参加をサポートするだけでなく、保育園での生活全体をより豊かにすることができます。
運動会当日、そしてその後
運動会当日、息子さんがどのような状況になるかは、事前に予測することは難しいかもしれません。しかし、事前に準備をすることで、ある程度のリスクを軽減し、息子さんが安心して参加できる環境を整えることができます。
- 当日の持ち物: 息子さんの好きなもの（おもちゃ、絵本など）、飲み物、タオル、着替え、日焼け止めなど、必要なものを事前に準備しておきましょう。
- 休憩場所の確保: 騒音や人混みを避けるために、休憩できる場所を確保しておきましょう。
- サポート体制: 息子さんが不安になった場合に、どのようにサポートするか、事前に決めておきましょう。先生や他の保護者の方と協力して、見守り体制を整えるのも良いでしょう。
- 臨機応変な対応: 状況に応じて、柔軟に対応しましょう。無理強いせず、息子さんの気持ちを尊重し、安全に配慮しながら、運動会を楽しみましょう。
- 運動会後: 運動会後も、息子さんの様子をよく観察し、頑張りを褒めてあげましょう。運動会での経験を振り返り、次回の運動会に向けて、準備を進めましょう。
まとめ
今回の相談者様が抱える悩みは、発達に特性のあるお子さんを持つ親御さんにとって、非常に共感できるものでしょう。運動会というイベントを通して、子どもの成長を願う気持ちと、子どもの気持ちを尊重したいという親としての葛藤。その両方を理解し、寄り添いながら、具体的なアドバイスを提供しました。
今回の記事で提案した内容を参考に、息子さんの特性を理解し、本人の意向を尊重しながら、無理のない範囲で運動会に参加できるよう、保育園の先生と連携し、サポート体制を整えていきましょう。そして、親御さん自身も、自分の気持ちを大切にし、周囲のサポートを受けながら、子育てを楽しんでください。
運動会は、子どもたちにとって、かけがえのない思い出となるはずです。そして、その思い出を、親御さんと共に作っていくことができれば、それは何よりも素晴らしい経験となるでしょう。
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