家から息子を追い出すには？シングルマザーが直面する発達障害と自立支援の現実
家から息子を追い出すには？シングルマザーが直面する発達障害と自立支援の現実
この記事では、発達障害を持つ息子さんの自立を願うシングルマザーの方の切実な悩みに対し、キャリア支援の専門家としての視点から、具体的なアドバイスと解決策を提示します。特に、息子さんの現状を理解し、自立を促すための具体的なステップ、利用できる支援制度、そして親としての心のケアに焦点を当てて解説します。
どうしたら息子を家から追い出せるでしょうか。
ASD/ADHDの息子がおります。療育から数年に渡るカウンセリング、投薬、接し方にも気を付けて手を尽くして来たと思います。知能は平均で普通高校に一般入試で入れるレベルでなので手帳は持っていません。（今の状態なら精神障害で認定されると思いますが、本人が病院へ行き渋っています）発達障害の子にも大らかな高校に入りましたが、授業をサボったり提出物も出さず一年で自主退学しました。その後1年以上、家でゲームばかり。バイトを探させましたが、2,3回面接に落ちて以来探すそぶりもありません。今年18になるので、工場のライン工とか住み込みの仕事でもグループホームでも見つけて出て行って欲しい。
新幹線の距離の家出を複数回した他、振込のために用意していた10万を親のバッグから盗む、最近も財布からちょこちょこ抜いていたりキャッシュカードを持ち出し引き出そうとした形跡があり（暗証番号間違いで口座がロックされた）、車の中に財布を隠して家に帰るようにしてます。挙げ句の果てにネットで知り合った男を家に連れて来ようとしていました。性行為目的です。息子は同性愛者ではありませんが色々なコンプレックスのために女性と交流を持つより、男同士で欲を解消した方が良いと思っているようです。男性同士に偏見はありません。親の不在時に他人を連れ込もうという考えが腹立たしいのです。
シングルマザーですが毎月の通院のために頭を下げて仕事を調整したり、週末全て潰れる習い事のサポートも頑張りました。どうしてもここが良いと主張した私立高校（全寮制）に入れるため正社員と深夜バイトのダブルワークもしました。家出した際には児相の介入ありましたし、その後も数回相談しましたが、生活環境にも親としての対応にも問題がないと言われ「長い目で見て下さい」と何の助けにもなりませんでした。なぜ一度も会ったことのない父親に似るのか。遺伝ってどうしようもないんですね。もう消えたい。
1. 現状の理解：息子さんの状況と親としての葛藤
まず、ご相談者様の置かれている状況を深く理解することから始めましょう。息子さんは、発達障害（ASD/ADHD）を抱えながらも、知的な能力は平均レベルにあり、高校への進学も経験されています。しかし、学校への適応が難しく、退学後も家で過ごす時間が長くなっています。バイト探しも思うように進まず、金銭的な問題や、性的欲求を満たそうとする行動など、様々な問題が複雑に絡み合っている状況です。
一方、ご相談者様は、シングルマザーとして、息子の療育、カウンセリング、教育に尽力し、経済的な負担も厭わず、献身的にサポートされてきました。しかし、その努力が報われず、息子さんの自立が進まないことに、深い絶望と疲労を感じていらっしゃると思います。息子さんの行動に対する怒りや、将来への不安、そして「消えたい」という言葉に表れるほどの精神的な苦痛は、計り知れません。
このような状況下で、息子さんを家から「追い出す」という考えに至ることは、決して非難されるべきことではありません。むしろ、ご自身の心身を守り、息子さんの自立を促すための、苦渋の決断であると考えられます。しかし、感情的になるのではなく、冷静に、そして客観的に現状を分析し、具体的な解決策を検討していく必要があります。
2. 自立支援に向けた具体的なステップ
息子さんの自立を促すためには、以下のステップを踏むことが重要です。
2-1. 専門家との連携
まずは、専門家との連携を強化しましょう。具体的には、以下の専門家への相談を検討してください。
- 精神科医または心療内科医: 息子さんの精神的な状態を評価し、適切な治療やサポートプランを立ててもらいます。本人が病院に行くことを渋っている場合は、まずはご相談者様だけで相談し、息子さんを説得するためのアドバイスを受けることも可能です。
- 精神保健福祉士: 精神保健福祉士は、精神的な問題を抱える人々の社会復帰を支援する専門家です。息子さんの状況に合わせて、利用できる福祉サービスや、就労支援に関する情報を提供してくれます。
- カウンセラー: 息子さんのカウンセリングに加え、ご相談者様自身のカウンセリングも検討しましょう。長期間にわたるストレスや、将来への不安を軽減し、精神的なサポートを受けることができます。
- 就労支援機関: 息子さんの就労を支援する専門機関です。発達障害のある方の就職を支援するプログラムや、企業との連携による就労機会の提供など、様々なサポートを受けることができます。
2-2. 息子の現状把握と目標設定
専門家との連携を進めながら、息子さんの現状を正確に把握し、具体的な目標を設定しましょう。そのためには、以下の点を考慮する必要があります。
- 強みと弱みの分析: 息子さんの得意なこと、興味のあること、苦手なこと、困っていることを具体的に把握します。
- 本人の意向確認: 息子さんが、将来どのような生活を送りたいのか、どのような仕事に興味があるのか、本人の意向を丁寧に聞き取ります。
- 現実的な目標設定: いきなり「自立」という大きな目標を掲げるのではなく、まずは「アルバイトを始める」「生活リズムを整える」など、達成可能な小さな目標を設定し、段階的にステップアップしていくことが重要です。
2-3. 就労支援と生活スキルの習得
自立のためには、就労支援と生活スキルの習得が不可欠です。
- 就労支援: 障害者向けの就労支援サービスを利用しましょう。これらのサービスでは、履歴書の書き方、面接対策、職場でのコミュニケーションスキルなど、就職活動に必要なスキルを学ぶことができます。また、企業とのマッチング支援や、就職後の定着支援も行っています。
- 生活スキルの習得: 息子さんが一人で生活するために必要なスキルを身につけられるよう、サポートしましょう。具体的には、金銭管理、食事の準備、掃除、洗濯、公共交通機関の利用など、日常生活に必要なスキルを、段階的に教え、実践を通して習得させていきます。
2-4. 住居の確保と自立の準備
就労や生活スキルの習得と並行して、自立に向けた準備を進めましょう。
- 住居の確保: 息子さんが一人暮らしをするための住居を探しましょう。賃貸契約の手続きや、初期費用の準備など、必要な手続きをサポートします。グループホームや、シェアハウスなども選択肢として検討できます。
- 経済的な自立支援: 息子さんが経済的に自立できるよう、就労支援と並行して、生活費の管理や、節約術などを教えましょう。必要に応じて、生活保護や、障害者手帳の取得なども検討します。
- 親としての役割の変化: 息子さんが自立していくにつれて、親としての役割も変化していきます。過干渉にならず、適切な距離感を保ちながら、必要な時にサポートするというスタンスを心がけましょう。
3. 利用できる支援制度
息子さんの自立を支援するために、様々な支援制度を利用することができます。
3-1. 障害者手帳
発達障害の場合、障害者手帳を取得することで、様々な福祉サービスや、税制上の優遇措置を受けることができます。息子さんが手帳の取得を渋っている場合は、手帳を取得することのメリットを説明し、理解を求めることが重要です。
3-2. 就労支援サービス
障害者向けの就労支援サービスは、全国各地にあります。これらのサービスを利用することで、就職活動のサポート、職場定着支援、スキルアップのための研修など、様々なサポートを受けることができます。
3-3. 障害者向けグループホーム
グループホームは、障害のある方が共同生活を送るための施設です。生活支援や、相談支援を受けることができ、自立に向けたステップとして有効です。
3-4. 障害年金
精神疾患により、日常生活や就労に支障がある場合は、障害年金の受給を検討できます。障害年金は、経済的な安定を支えるだけでなく、治療や生活の質を向上させるためにも役立ちます。
3-5. その他の支援制度
自治体によっては、発達障害のある方への支援として、様々なプログラムや、相談窓口を設けています。お住まいの地域の情報を収集し、利用できる支援制度を最大限に活用しましょう。
4. 親としての心のケア
息子さんの自立支援は、ご相談者様にとっても、大きな負担となる可能性があります。ご自身の心身の健康を保つために、以下の点に注意しましょう。
4-1. 休息とリフレッシュ
心身ともに疲れていると感じたら、積極的に休息を取りましょう。趣味に時間を費やしたり、友人との交流を楽しんだり、心身をリフレッシュできる時間を作りましょう。
4-2. 相談できる相手を持つ
一人で抱え込まず、信頼できる人に相談しましょう。家族、友人、カウンセラーなど、誰でも構いません。悩みを打ち明けることで、気持ちが楽になり、客観的なアドバイスを得ることができます。
4-3. 専門家のサポートを受ける
カウンセリングや、精神科医の診察を受けることで、精神的なサポートを受けることができます。専門家のサポートを受けることは、ご自身の心の健康を守るために、非常に重要です。
4-4. 自分を責めない
息子さんの状況に対して、自分を責めないでください。あなたは、これまで精一杯努力し、息子さんのために尽くしてこられました。結果が出ないからといって、ご自身を責める必要はありません。
4-5. 長い目で見る
自立支援は、長い道のりです。焦らず、一歩ずつ進んでいくことが大切です。うまくいかないことがあっても、落ち込まず、前向きな気持ちで、息子さんと向き合いましょう。
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5. 息子さんの行動に対する具体的な対応
息子さんの現状を考えると、いくつかの問題行動に対して、具体的な対応が必要となります。
5-1. 金銭問題への対応
息子さんが金銭問題を起こしている場合、まずは、なぜお金が必要なのか、その理由を丁寧に聞き取りましょう。その上で、金銭管理について、一緒に話し合い、具体的な対策を立てる必要があります。
- お小遣い制の導入: 息子さんに、月々のお小遣いを渡し、その範囲内でやりくりするように教えます。
- 家計簿の作成: 息子さんと一緒に家計簿を作成し、お金の使い道を可視化します。
- クレジットカードやローンの利用制限: 息子さんが、クレジットカードやローンを安易に利用しないように、注意喚起を行います。必要に応じて、利用を制限することも検討します。
- 専門家への相談: 必要に応じて、専門家（ファイナンシャルプランナーなど）に相談し、金銭管理に関するアドバイスを受けます。
5-2. 性的問題への対応
息子さんが、性的な問題行動を起こしている場合、まずは、なぜそのような行動に至ったのか、その背景を理解しようと努めましょう。その上で、適切な対応をとる必要があります。
- 性教育: 息子さんに、性に関する正しい知識を教え、性的な問題行動のリスクについて理解させます。
- カウンセリング: 専門家（カウンセラーなど）に相談し、息子さんの心理的な問題を解決するためのサポートを受けます。
- 行動制限: 息子さんの行動を制限する必要がある場合は、専門家と相談の上、適切な範囲で制限を行います。
- 性感染症検査: 息子さんが、性的な問題行動を起こしている場合は、性感染症検査を受けることを勧めます。
5-3. 家出への対応
息子さんが家出を繰り返す場合、その原因を特定し、適切な対応をとる必要があります。
- 家出の原因の特定: 息子さんが家出をする原因を、本人の話を聞き、客観的に分析します。
- 安全確保: 息子さんの安全を確保するために、警察や、児童相談所など、関係機関に相談します。
- 帰宅後の対応: 息子さんが帰宅した後は、なぜ家出したのか、じっくりと話を聞き、今後の対応について話し合います。
- 自立支援: 家出の原因が、自立への不安や、将来への不安などである場合は、自立支援プログラムへの参加を勧めます。
6. まとめ：希望を捨てずに、共に歩む
発達障害を持つ息子さんの自立支援は、困難な道のりですが、決して不可能ではありません。専門家との連携、適切な支援制度の活用、そして、親としての心のケアを大切にすることで、息子さんの自立を促し、共に未来を切り開くことができます。
ご相談者様は、これまで、息子さんのために、献身的に努力されてきました。その愛情と努力は、必ず息子さんに伝わっています。希望を捨てずに、息子さんと共に、一歩ずつ進んでいきましょう。そして、困ったときは、遠慮なく、私たち専門家にご相談ください。あなたの力になれるよう、全力でサポートさせていただきます。
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